FC2ブログ
土近 ごきんじょものがたり かぶき町の愛DOLL
page top
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
page top
第九話:この頃の薬局ってなんか関係ないものばっか売ってる
「おいっ、近藤さ……」
土方が声をかけたときには、もう近藤の姿は消え去っていた。


「フンッ、フンッ!」
 朝礼が終わったあとの、山崎の日課。一人ミントン。
そんな山崎のところへ気付かずに突っ込んでいく近藤。
「う~わ~!」
「ぎゃーっ!」
体当たりされてごろごろと地面を転がるゴリとジミー。
「近藤さん!なにするっ!朝っぱらから抱きついてくるなんて大胆すぎ……」
「……うっ……俺は……」
近藤が頭を抱える。
まなかいに、間近に見た土方の顔がちらちらと浮かぶ。
「な、なんだこれ……」
どきどきどき。
彼を思い出すと、近藤の心臓はひとりでに高鳴ってしまう。
「うっ!」
「近藤さん?どうしたんですか?お加減でも?」
さすがに様子がおかしい近藤に、山崎はあわてて声をかける。
「宇津救命丸!」
「へっ!?」
「救心!」
「はあっ!?」
「動悸息切れかんのむし!きゅ~しんっきゅうしんっ!」
「こんどうさ……?」
「山崎、救心買ってこい!俺は風邪だ!」
「えっ?救心は風邪の薬じゃ……っていうか局長(バカ)が風邪を引くハズが……じゃなくて、えーと。」
「俺は寝るっ!」
この動機も、顔の火照りも、わけもなく胸が締めつけられる感じも全部ぜんぶ、きっと風邪のせい。
「ふっ、体調管理を怠るとは、俺もヤキがまわったな。」
ひっしで自分にそう言い聞かせて、近藤は部屋に戻って布団を引っ被る。

「ま、いちんち寝れば治るだろう。体力には自信がある。」
と気楽に考えて近藤が目を閉じたとたん。
「近藤さん、風邪ひいたって本当ですかっ!?」
「ふぇっ!?」
ふすまを蹴破るようにして、新八が近藤の部屋にはいってきた。
「ね、熱計りましょうね、近藤さん、はい、おでことおでこをくっつけて……」
「新八君?なんだか君の方が顔が赤いぞ?息も荒いし。」
「退くアルね、メガネ!ゴリさんの看病は私がするアル!ほら、お手製のお粥アルね。ゴリさんにふーふーあーんするアルね。口あけるヨロシ。」
神楽が新八を蹴りとばして乱入してきた。
「おめえらどけっつの!風邪のことなら銀さんにまかせろ。なんせ自慢じゃないがイメクラでお医者さんごっこやった回数はよろず屋のなかではダントツだぜ。」
やや遅れて銀時までやってくる。
「なにをカッコイイこと言ったつもりになってるんですか!アンタただのダメ人間だ!」
いちおうツッコミを入れる新八。
「わかってねえな、お前ら。風邪ひいちまったら検温より粥より、薬、だろ。」
「はっ、たしかに。」
「そこでだ。」
銀時はポケットをごそごそとあさって、錠剤を取り出した。
「ハイ、ボラギノール」
「それ風邪の薬じゃなーい!」
新八がまともなツッコミを入れる横で、
「っていうかなんで座薬ゥっ!?」
布団から顔を出した近藤は、小さな生き物のようにカタカタと震えていた。
スポンサーサイト
© ごきんじょものがたり. all rights reserved.
Page top
FC2 BLOG
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。